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20.「夢叶」             2010年5月13日

 岡山はかつての吉備の国です。久々に訪れ、縁者の好意で磐石や神社を巡ることが出来ました。吉備の国はかつて文化が大きく花開き、大和に匹敵する勢力を誇っていた様ですがやがて勢力争いに敗れ、律令制度下で完全に支配されていきます。古墳時代には大和以上の大きな古墳が造られ、その勢力の巨大さが造山古墳や作山古墳から伺えます。

 吉備中山は小高い山で備前国と備中国の国境と成っていてその中山の麓の東西数百メートル離れたところにそれぞれの国の一の宮、吉備津彦神社、吉備津神社が鎮座しています。一の宮がこの様に祀られるのは珍しいことです。
 
 そして北西には鬼ノ城があります。昔話の「ももたろう」のもととなったという「温羅(うら)伝説」の発祥の地です。温羅と呼ばれる悪者が鬼ノ城を住みかとして悪事の数々をはたらいていて恐れおののいた村人が大和朝廷に直訴して、朝廷は吉備津彦命を遣わして退治したということです。英雄の吉備津彦命は二つの一の宮に祭祀され鬼ノ城を見据える地に鎮座してこの地を修めている姿は余程、温羅なる存在が大和朝廷にとって恐ろしい存在だったことを物語っているようです。温羅伝説にまつわる地名や旧跡は矢置岩、矢喰宮、鯉喰神社、鬼の釜、血吸川など数多く残っています。

 以前に神人さんのお話の中で鬼のお話を紹介しましたが、この地に於いてまさにそのことがなされていたのでしょうか、事の真偽の話題をすり替えて物語、伝説として記録して後世への情報操作をしているのだなと感じました。

 鬼ノ城は大和朝廷が朝鮮との戦に敗れ朝鮮から敵が攻めてくるのを防ぐ為に築城したと言われますが温羅伝説と言い、何ともその説は腑に落ちないものを感じます。城には溶鉱炉跡もあり鉄の加工技術を駆使していた者がその地を占めていたのでしょうが、時の支配者の意に添わず結果的に滅ぼされ、全ての記録は抹殺され、鬼として扱われていたのではと思いました。

 しかし今は往時を偲ぶのは石垣だけです。鬼ノ城の数キロ奥には岩屋があります。平安時代には比叡山と並び称された山岳仏教の聖地であったようです。鬼の差上岩は圧巻でした。文武天皇の皇子の善通大師が開祖といわれる岩屋寺も含め一大仏教霊場であったことを思わせます。

 かつて不老長寿の秘薬を求め秦の始皇帝は日本に徐福を遣わしますが残念ながらその願いは叶いませんでした。初めて中国を統一し、万里の長城を築き、兵馬俑でその権勢を伺い知れますが最後に望んだのは不老不死。不老不死は人間の限界を越える超能力。しかし人間であるかぎり越えられない世界があります。彼の権勢と果たせぬ夢など往時を偲べるのは残された遺跡だけです。

 又、松尾芭蕉には「夏草や兵どもが夢の後」の俳句があります。奥州平泉に栄えた藤原三代と源義経を詠んだ歌ですが、大きな戦のあった土地で言われることもあります。歴史に残る人間の足跡は遺跡などに人間の肉体の寿命を越えてその思いを伝えていますが、残されたもの、紙、木、象牙、石、金属等それぞれの時間が異なり紙木は消え行くものがほとんどです。しかしその地を訪れるとその地が持つエネルギー、情報があります。その地が長い時間の中で織りなしてきた基本情報でしょうか、地磁気エネルギー、人間想念の固着か、風化されない何ものかがあります。そして過去も多くの人がそこでその無形の何ものかに遭遇し、何らかのスイッチを入れ、気付き、内部の意識が時空を越えた想造を働かせていたことでしょう。生まれ持った魂の遺伝子的なもの、因縁なのか潜在意識に刷り込まれた、忘れられ、封印されていた扉が開かれ、共鳴共振する。

 吉備路の観光案内のキャッチコピーは「ロマンを秘めた風が渉る、歩けば出逢う古代の香り。」でしたが、人間が生まれること、生きることはロマンそのものでしょう。今回の吉備訪問の主たる目的はK氏の阿頼耶識の不思議な世界、体験をお聞きすること、そして夢叶の人々と時空を共有することでしたがこの地にふさわしい集いでした。

 21世紀は当たり前に夢が叶う時代になるのかなと思います。しかし意識の使い方が全てを決めるようです。自分の阿頼耶識に繋がり、喜怒哀楽を越え、プラスもマイナスもない、宇宙意識に繋がると思ったことが当たり前に実現する。エゴでは楽しい面白いは起きない様です。それを阻む大敵は教育です。物語や言い伝えに自分を洗脳していく仕掛けがあります。豊かに生きるとは渦中に嵌まらないこと、遊びごころが大切です。過去も未来も越えて瞬時に生きる極意。夢叶は当たり前。          
 
「遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん
 遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動がるれ」
 
 そんな楽しい吉備の旅でした。

GRL_0338.jpg
岩屋の鬼の差上岩(クリックで拡大別画面)

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Author:仙台天命塾長
 大久保直政
http://genkiup.net/

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